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駐車スペースを分断するように大きく育った楓を、ダンナさんはとうとう切る決心をした。

素人目にもわかる素晴らしい枝振りの楓。その引き取り手を、ずいぶん聞いてまわったのだが、いっこうに現れない。聞いてまわったおかげで分かったことといえば、根の大きく張った植木を掘り出し移動させるのは、素人には手に負えないものらしいということくらいである。伐採はしぶしぶの決断だった。

手はじめにと、家屋に枝のかかっていた「金持ちの木」を切ってみようと、ロープをかけた。チェンソーを使うのは初めてのダンナさん。どきどきである。事態が動いたのはその時だった。

愛犬を連れ、熊除けに携帯ラジオを腰から下げた、近隣に家を持つKCさんが運良く通りかかった。見るからに不慣れなダンナさんの手つきに、放置してはおけない何かを感じ取ったのだろう、足を止めてくださった。楓も切ると聞いたFさんは、それはもったいないと回避する手段を講じ、懇意にしている元木こりのKMさんにその場で電話をしてことの次第を伝えてくださったのである。

その後、話はトントン拍子に進み、楓とドウダンツツジの嫁ぎ先がきまったばかりではなく、不要な木の伐採から、どこから手を付けていいか分からず頭をフリーズさせていた駐車場整備まで、あっというまに片付いたのである。

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